鴨東幼稚園

臨床心理士・ゆかこ先生のおはなし

ついこの前までまだ水あそびができるくらいだったのが、ようやく秋めいて、どんぐりや落ち葉ひろいが楽しい季節になりました。気候の変化に、子どもたちみなさん、体調はいかがでしょうか?

✿がんばりすぎていませんか?

 2学期も半ばとなり、子どもたちのぐんと成長している姿におどろきます。毎日接しておられる親御さんにとっては、日々変わる子どものキゲンや様子に一喜一憂したり、成長とともに新しい課題が出てきたり、と心を砕いておられることと思います。特に、子どもの様子が急に変化したり、手がかかる難しい状態になった時は、どう接したらいいのか悩んだり、不安になったりされるかもしれません。

たとえば…★急によく泣く(怒る)ようになった ★甘えが激しく、べったり離れない

     ★きょうだいやお友だちに手が出ることが増えた ★登園や登校を渋る

     ★今まで一人でできていたことができない(着がえや身の回りのこと、食事など)

     ★身体の症状やクセ(指しゃぶり、爪かみ、体の一部を触る、頻尿、夜眠りにくい、など)

など、子どもは様子や症状によく表れます。特に子どもは、心身未分化で、まだ言葉で十分に表現できないので、こうして様子や症状で表してくれることは、大切なSoSのサインです。成長の過程や発達の個人差として表れることもありますが、体調や疲れ、緊張や不安があるなど、何かしんどくなる要因があるかもしれません。例えば、登園・登校や習い事、親の期待に応えよう、良き兄・姉(弟・妹のこともある)でいようとがんばっている、忙しそうな親への気遣い、毎日やるべきことが多い、などなど、知らず知らずのうちに、子どもはがんばりすぎている(がんばらせすぎている?)こともあります。子どもの要因や環境によっても違いますが、キャパオーバーの状態になっているかもしれません。

✿ポイントだけおさえて、親も子もラクに

 子どもは表れかたも顕著ですが、生活や接し方を少し変えるだけで効果も表れやすく、状態がすう一っと落ち着いてくることも多いので、あまり心配はしすぎずに、ちょっとだけ意識してみて下さい。

  ★無理のない、ゆっくりめのスケジュールにする→疲れやすさは個人差が大きいです。

  ★しつけやきまりごとをゆるめにする ★登園、登校、習い事を無理強いしない→回復したらまたできるようになったり、ちがう道が見つかることも。

  ★親自身も、家事を手抜きするなど、できるだけゆったり過ごす→むずかしかもしれませんが、効果大です♡。

子どもはまさに千差万別。成長のスピード、個性、置かれている状況によっても全然ちがうので、目の前の子どもの様子をよく見て、気持ちを想像して、その子が過ごしやすい環境をととのえると、子どもも親も少しラクに暮らせると思います😊育児は”思ってたのとちがう”ことばかり。けれど、子どもの表してくれることに心を傾け、育つ力を信頼して、子どもとの尊い時間がよりよいものになることをねがっています。

🍂おはなし会   11月8日(火)ばらぐみの保護者の皆さんとおはなし会を予定しています。ちゅうりっぷ、たんぽぽさんの方でも、ご希望の方はご参加ください。お待ちしています!

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