鴨東幼稚園

臨床心理士・ゆかこ先生のおはなし

甘えさせてもらうこと

冬休みが明けて久しぶりに子ども達に会うと、なんだかみんながぐぐっと急成長していて、びっくりすることがたくさんありました。ひとつひとつの行事や、日々のお友達や先生とのかかわりを通していつのまにか子どもはしっかり育っているのですね。その幼児期の成長の過程で大切なことのひとつが、十分に甘えさせてもらう事です。これまでも度々お伝えしてきていますし、皆さんもう十分ご承知のことだろうと思いますが、園の子ども達のすこやかな成長を見ていると、また改めてその大切さを感じ、又、それぞれのご家庭で子ども達が本当に大切にされているのだなあと親御さんのご苦労や努力の成果を感じます。その中で親御さんからよく聞かれるのが、甘えと甘やかしの違いが難しい、どこまで受け入れていいのか、といったことです。子ども達は、幼稚園などの親がいない場面では、何でも自分でしようと頑張っています。集団生活では、たくさん我慢しなければならないこともあります。お家でも親御さんはお忙しいことも多いでしょうし、きょうだいがいたりする中でも、、子どもはたくさん我慢したり、子どもなりに親に気を遣ったりしてます。子どもは、いつもすでに十分がんばっているので、わがまま(のように見えること)を言ってきたり、本来は自分でできることをやってほしいと言ってきた時、自分でさっさとしない時、「抱っこしてー」などと甘えてきた時など、いくらでも甘えさせてよいと私は思っています。もちろん、親の方に時間や気持ちの余裕がないと難しいので、可能な範囲で、親がストレスをためないことが最優先ですが。時間が取れない場合は、一緒に過ごすわずかな時間に心をこめていれば大丈夫です。幼児期にまず自分を十分に受けいれてもらう体験を積み重ねることで、自分への自信や、自分を大切にし他人を思いやる気持ちが育ち、これからの人生でしんどいこと、大変なことが出てきた時に、エイッとふんばって乗り越えられる力が育ちます。

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