鴨東幼稚園

臨床心理士・ゆかこ先生のおはなし

自立(自律)はあせらず

新年あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いします。

冬休みは子どもたちにとっては楽しいイベントが盛りだくさんで、大好きなお母さんお父さんとゆっくり過ごすこともでき、心のエネルギーを充電できましたか?(親御さんの方はバタバタ大変だったかもしれませんが…)

3学期、幼稚園では毎日の生活や色々な行事を通じて、子どもたちの1年の成長が特によく感じられる時です。忙しい日常の中でも、しばしゆったり1年前を振り返って、子どもたちみんなの成長をしみじみ味わいたいなぁと思います。

さて、前回のおたよりで乳幼児期に大切なことは「基本的信頼感」(≒甘え)を築くことだと書きました。今回はその次の段階「自律心」についてです。1才頃になると、子どもは色々なことへの興味や意欲が高まってきて、ハイハイからしだいに歩くようになり、自分で動ける範囲がぐんと広がります。そして、自分の意志で行動するようになってきます。自分でごはんを食べたり、お着替えをしたり、トイレットトレーニングも少しずつ始まります。「自律心」とは、自分で自分の身体や心をコントロールできるということですが、それができた時に、親や身近な人から褒められ認められることで、喜びと達成感を感じ徐々に「自律心」が確立されていきます。自律心を育てること(≒しつけ)は、その子どものタイミングでなされることが望ましいです。また子どもの側の準備が十分に整っていない段階で“○○才になったらおむつをはずそう”というように焦ってしつけをしようとすると、できなかった時に叱られたり、“自分はできない子だ”というふうに思ったり、自律心を育てるどころか自尊心を失うことにもつながります。ここで「基本的信頼感」が育っていると、子どもは自ら“じぶんでする!”“やってみたい!”と思うようになってきます。その気持ちの芽生えが自律心を育てるチャンスです。子ども自身が自分の意志で行動し、挑戦し、失敗もしながら“できた!”という体験を繰り返す中で、自律心はしっかりと培われています。

トイレットトレーニングについてですが、身体の機能や心の準備が整う時期には大きく個人差がありますので、焦らずその子のタイミングで大丈夫です。自分で「おしっこ!」と言い出すのをゆっくり待って、その時には「すごいね!自分で言えたね!」と一緒に喜べるといいですね。