鴨東幼稚園

臨床心理士・ゆかこ先生のおはなし

きょうだいのこと

みなさん、あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いします。寒い日が続きますが、3学期も子どもたちが元気に思いっきり遊ぶことが出来たらいいなと願っています。

お休みなどの長い休みは、子どもたちにとってはゆっくりしたい、楽しい行事もたくさんあったりでうれしいお休みですが、親御さん方にとっては、楽しい反面、大変な面もあるかと思います。中でも、きょうだいがいるご家族では、きょうだいけんかやトラブルが増えて、親御さんのイライラや苦労も大きくなるかもしれませんね。おもちゃやゲームの取り合いから、順番争い、手や口が出る、お母さんの取り合い、兄・姉のマネをしたがる…などなど、とにかくどんなことでも最後はけんかになる、そんな時どう対応したらいいか、というご相談はよくお聞きします。

その時々の対応は「やめなさい!」と一喝して終わり、放っておく、おもちゃを取り上げるなど、それぞれのご家族で苦労されながらも日々やり過ごしておられることと思います。大事なことは、ケンカの時は、親はどちらの味方もしない、どちらか一方だけを悪者にしない、両方の言い分をよく聴くことです。(例え、どちらかが先に手を出したとしても、必ず理由があるはずなので、手を出した方だけを叱るのではなく、どちらからも話を聴く)

ケンカの後きつく叱ったり、おもちゃを取り上げたるなどの“罰”も時には(一時的には)有効かもしれませんが、どちらかというと日頃から(親に余裕のある時は)きょうだい全員に対して甘めに、ゆるめに、また譲れたり待てたりした時にはしっかり褒めるという“アメ”対応をしている方が、それぞれに満たされて、穏やかになります。(甘くしたからといって、けんかや“わがまま”がエスカレートすることはありません。一時的にそう見えることはあっても大丈夫です)ささいなことでケンカする背景に、それぞれが満たされなさや、相手への嫉妬の気持ちがある場合も多いので、まずはその思いを普段から心に留めておいてもらうだけでも変わります。

♡きょうだいについてのポイント♡

♡「平等に」と思わない…下の子はだまっていても世話を焼いてもらえるし、甘えるのも上手。上の子に心をかける比重をぐんと大きくして。(ただし、その時々で必要な子に心をかけることが大切)

♡「おにいちゃんだから」「おねえちゃんでしょ」は禁句。特に上の子は、親に褒められたいから頑張ってしまうけれど、不公平感が積もっていく。

♡可能であれば、下の子を預けたり、寝た後に上の子とお母さん2人だけの時間を作る。ほんの短い時間でもok!スキンシップも◎

また、きょうだいの仲が良く、上の子が下の子のお世話をよくしてくれる(逆もあり)場合は、気遣ってくれる方に対して「いつもありがとう」と気持ちを込めて、こっそりご褒美をしたり(物ではなくても、言葉や時間で)、褒められたくて頑張りすぎてないか、気にかけておいて下さいね。

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